読了:告解

読書ノート
タイトル告解
著者薬丸 岳
出版社講談社
ページ448
定価760円+税
紹介罰を受けても罪は消えない。なら、どう生きていけばいい?

『天使のナイフ』『友罪』『Aではない君と』――
贖罪と向き合い続けた著者だから描けた入魂の傑作長編小説。

「自分は運が悪かっただけだ……」
女性を撥ねるも、逃げてしまった大学生

「やらなければいけないことがあるんだ」
愛する妻を奪われ、犯人の出所を待つ男

ひき逃げ事件の加害者と被害者遺族。両者の運命が交わる先にあるものは――?

深夜、飲酒運転中に何かを撥ねるも、逃げてしまった大学生の籬翔太。翌日、一人の老女の命を奪ってしまったことを知る。罪に怯え、現実を直視できない翔太に下ったのは、懲役四年を超える実刑だった。一方、被害者の夫・法輪二三久は、ある思いを胸に翔太の出所を待ち続けていた。贖罪の在り方を問う傑作。

ひとこと感想:
事故を起こした原因を、何かの、誰かの責任にしたくなることは分からないわけではありません。しかし、それにより他人の思いや人生を狂わせてしまうことに、正面から向き合わなければならないのだな、と考えました。ハンドルを握るひとりとして、もう一度初心にかえり、自分は正直だろうか、と自問しました。

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